072783 ランダム
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陽炎のように

陽炎のように

大漁



朝焼け小焼けだ



大漁だ



大羽鰯の



大漁だ。





浜は祭りの



ようだけど



海のなかでは



何万の



鰯のとむらひ



するだらう。









みなさんは、食事のとき、「いただきます」「ごちそうさま」の挨拶はしますか?
最近、それをしない大人の方を見かけます。
人間は、自らのいのちを繋ぐために、牛や豚など、魚や野菜などを食べます。牛や豚や魚や野菜は、ただの物でしょうか。それぞれみんな、いのちを持っています。人間は他のいのちを奪って生きている訳です。
金子みすずさんの上の詩をもう一度読んでみて下さい。
浜では大漁だと人々が喜んでいるけれど、海の底では、鰯たちが連れて行かれた仲間のことを悲しんでいるのです。
人間にとっては、当たり前のことでも、大羽鰯にとっては、悲しみなのです。
だから「いただきます」は、「いのちをいただきます」ということになりませんか。
「ごちそうさま」は「御馳走様」と書きます。
馳走とは、走り回る、ということ。様と書くから、人のこと。つまり、目の前の食事は、自然に現れたわけではなくて、たくさんの人が関わりを持って、初めて用意される。近くで言えば、料理をする人、商いをする人、遠くからそれを運んでくれる人、などなど。「御馳走様」とは、ただ口に入れさえすればいいまでにしてくれた、たくさんの人(見も知らない人も含めて)に、感謝する言葉です。
 そう思いながら、食事の挨拶をしてみたら、自然に手が合わさりませんか?


 食事の挨拶とは、感謝のこころ、なのです。
 最近の大人達、大丈夫ですか?


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